STEPNの稼げる仕組みをわかりやすく解説【STEPNのビジョンに共感】

知りたい人

STEPNってどういう仕組みで稼げるの？よく分からないから、怖い。あと、ポンジスキームとか詐欺とか言われているけど、実際どうなの？

上記の疑問にお答えします。

こんにちは、サトシです。

今回のもくじ

前半：STEPNの稼げる仕組み
後半：STEPNのビジョンと課題

記事の信頼性

Medium | STEPN Official

本記事ではMedium(=noteのようなプラットフォーム)に掲載されているSTEPN Official 記事から引用しつつ、わかりやすく解説していきます。

STEPNは初期投資が大きければ稼げる金額も比例して大きいです。ただ、どんな仕組みで稼げるのか意味が分からない方も多いはず。

今回は、前半でこれからSTEPNを始める方、すでに始めている方向けに「STEPNがどんな仕組みで稼げるのか」を解説していきます。

また、STEPNに少しでも興味がある方に稼げる以外の側面で、STEPNを見ていただきたく後半では「STEPNが解決したい世の中の課題やビジョン」についても解説していきます。

STEPNのビジョンに触れ、STEPNやWeb3の世界が好きになるはずです。まだSTEPNを始めていない方は、ぜひSTEPNからWeb3の世界へ入ってみてください。

それでは、よろしくお願いします。

基礎：一般的なゲーム内の経済の仕組み

まずは、3つの基礎の解説です。

需要の原則
供給の原則
重要な要素

簡単に解説します。

需要の原則：トークンを売る人が価格を下げ、値上がり信じる人は価値を上げます

これは簡単ですね。

ゲームに飽きて、みんながトークンを売るとトークン価格が下がり、ゲームが好きで未来を信じている人はトークンを買うのでトークン価格は上がるといった感じです。

「トークン」は仮想通貨業界では「通貨」の意味と思っておけばOKです。

供給の原則：生成され続けるトークンは時間が経つと価値が低下します

トークンが定期的に生成され続けると、供給の増加を抑えるものがなければ、時間の経つにつれ価値が低下します。

たとえば、1JPCが100枚流通している市場で1JPC=100円の場合、次の通り。

+900枚発行し1000枚流通した場合、1JPC = 10円の価値
逆に-90枚流通量を減らし10枚流通の場合、1JPC=1000円の価値

要するに、定期的に生成され続けるトークンの価値を維持するためにはトークンを減らす(Brues：バーン)する必要があるイメージです。

重要な要素：投資家の短期トレード

投資家にトークンを大量に買われ、売却するまでの時間がとても短い場合、トークン価値が暴落します。

トークンの急激な高騰は一瞬で終わり、トークンの価値が一気に下がります。

例えば、以下の通り。

同じMove to Earnゲームの「step」の場合、以下です。

要するに、投資家に大量に買われ、値上がり利益を求めて短期で大量に売られるとトークン価値が暴落します。安定しません。

STEPNで運動してGST獲得している方からすると、あまり嬉しくはないですよね。

基礎は以上です。

STEPN 稼げる仕組みを解説します

さきに簡単に要約します。

ゲーム内でGST/GMTの需要と供給を作る
スニーカー費がみんなの稼ぎ
大切なのはゲームの持続性

順に解説します。

ゲーム内でGST/GMTの需要と供給を作る

STEPNには2つのトークンがあります。

GST：無制限に発行できます
GMT：全部で60億枚あります

GSTの供給は「運動」により無制限に発行されます。

基礎でお伝えしたように無限に発行されると、時間の経過とともに価値が下がっていくので、GSTの発行枚数を抑えるためにゲーム内で減らす(Brues：バーン)要素があります。

以下の通り。

スニーカーの修理
宝石ソケットのロック解除
アイテムのアップグレード
スニーカーのMint(=製造)

上記は、GSTを効率よく獲得するために必要なことです。効率よくGSTを獲得するための動機を利用して、ゲーム内のGST需要と供給をバランスよく維持しています。

ところで「GMT」ってなんなの？

GMTはガバナンストークンで、株式のようなイメージです。

GMTは3年毎にリリースされる枚数が半分になるように設計されています。ビットコインの半減期と同じイメージです。ビットコインについて深く学びたい方は「ビットコインの基礎知識についてわかりやすく解説【今からでも遅くはない】」をどうぞ。

2022年5月現在、GMT価格はGST価格より安いので、あまり需要がなく話題に上がりにくいですが、GMTを獲得すれば、プロジェクトからの恩恵が受けられます。(=株式を持っていると配当や優待が受けられるのと同じイメージです)

例えば以下の通り。

永続的にGSTの日の獲得上限が上がる
永続的にALLジェムのアップグレードの成功率が上がる
永続的にシューズボックスから、高い品質のスニーカーが手に入る確率が上がる
永続的にスニーカーMintでスニーカーが2個手に入る確率が上がる

上記の通り、どれも永続的で、GSTとは効果の種類が違いますね。

GMTは今後の値上がりに期待したいですね。

スニーカー費がみんなの稼ぎ

以下の通りです。

スニーカー費 6%：STPEN運営の利益
スニーカー費その他：GST→現金へ

運営側の利益率をホワイトペーパーから引用します。

In-app Activity	Tax (%)
Marketplace Trading Fee(=マーケット売買手数料)	2
Marketplace Royalty Fee(=マーケットロイヤリティ)	4
Shoe-Minting(=スニーカーMint)	6
Sneaker Rental(=スニーカーレンタル)	8

Tax and Fee System

要するに、スニーカーが売買されることでSTEPN運営とSTEPNユーザーの稼ぎになります。

既存ユーザーのスニーカー購入もそうですが、新規ユーザーがたくさん入ってこないとGSTの需要も増えていかないので、新規ユーザーさんはとても大切な要素なのです。

参考までにSTEPNプロジェクトの売り上げは、5月23日の書かれたRita Liao(@ritacyliao)氏の記事「‘Move-to-earn’ Solana app StepN is latest crypto gaming craze」によれば、売上が$3-5m(=4～6億円)/日、毎月$100m(=120億円)ほどです。

余談：毎日の既存/新規ユーザー推移

毎日の既存ユーザーと新規ユーザーは以下から確認できます。

※上記は「りょう@STEPN_データ分析(@stepnmgmt)」さんが作成されてます。Twitterフォローしつつ、感謝しつつ活用させてもらいましょう。

よく「STEPNはポンジスキームなの？詐欺なの？」を解説

「ポンジスキーム」をよく知らない方もいると思うので、補足します。

まずはポンジスキームをWikiから引用します。

以下の通りです。

「出資してもらった資金を運用し、その利益を出資者に（配当金などとして）還元する」などと謳っておきながら、実際には資金運用を行わず、後から参加する出資者から新たに集めたお金を、以前からの出資者に“配当金”などと偽って渡すことで、あたかも資金運用によって利益が生まれ、その利益を出資者に配当しているかのように装うもののこと。
Wikipedia

要するに、「新規お客さんからお金を受け取り、運用すると嘘をつきつつ、そのお金を既存ユーザへ分配」するイメージです。

とはいえ、STEPNはポンジスキームの構造的に一部似ている部分があることは確かです。これが「ポンジスキーム → 詐欺」とよく見るコメントになるわけです。

しかし、冷静に考えてみると以下のtweetの通り。

年金ってポンジじゃね？
— のぶめい | ほぼ毎日メルマガ書いてる (@nobu_mei) May 24, 2022

上記tweetの「年金制度」、他にも「保険商品」もユーザーからお金を預かり、別のユーザーへ分配といった構造的には似ている部分がありますよね。

とはいえ、STEPN運営は決してユーザーに嘘はついていないので大丈夫です。

大切なのはゲームの持続性

一時的に稼げても持続しないとあまり意味がありませんよね。

STEPNの持続性で大切な事が2つあります。

GST価格の適正
金銭以外の価値

順に解説していきます。

GST価格の適正

STEPNを持続させるためには2つの要素が必要です。次の通り。

既存ユーザが利益のある状態
新規ユーザの始めやすさ

GST価格が高いと既存ユーザーはうれしいですが、スニーカー費用が高くなるので、新規ユーザーが始めにくい状態になります。

一方でGST価格が低いと、既存ユーザーの利益は少なくなりますが、スニーカーを購入しやすくなるので新規ユーザーが始めやすくなります。

要するに、GST価格は高くても低くてもダメで、適正な価格がベストという事です。

とはいえ、既存ユーザーなら「GST価格は高い方がいいなぁ」と思いますよね。実はそうではないです。この辺りは詳しく後述します。

金銭以外の価値

STEPNは稼げる側面が大きいですが、既存ユーザーの利益が少なくなってしまうとユーザーはスニーカーを売ってゲームから離脱してしまいます。

そこで、STEPNでは稼げる以外にも価値を提供できるように設計されています。いくつかtweetをご紹介します。

STEPNで世界一周する夫婦「カワウソ」さん

私は「STEPNで世界一周をすることにより、30代でも夢を追い続けることができる」ことを証明したい。

夢は諦めなければ必ず叶う。努力、センス、タイミング、強い志。ただ、今まではこう言った夢追い人には圧倒的に貧乏が多かった。私もそう。

そこをSTEPNは打破してくれる。
二つの意味で進む！😁
— カワウソ｜STEPN Travelers (@steple1020) May 21, 2022

韓国の「Walker Kim | STEPN」さん

#STEPN #STEPN_KR #NFT #SOLNA #MOVE2EARN #STEPNmeetup

1st STEPN Korean Meetup on 21May2022! 🌞
- In this offline event, 10 energies were used for Running, Jogging and Walking by dividing into 3 groups.@Stepnofficial @Jerry10240 @yawn_rong @jason_stepn pic.twitter.com/fDs2my4B2r
— Walker Kim | STEPN (@STEPN_KR) May 22, 2022

上記の通り、STEPNは金銭以外にも価値があります。

そして何よりも、「スマホ」+「運動」という誰もが簡単に始められる領域にアプローチしているので、たくさんの人が受け入れやすいアプリになっています。

すごくうまく設計されたゲームですよね。

GST高騰は「悪影響」です

GST価格の高騰したケースでは、次の事がおきます。

GST価格が高い→新規ユーザが増えにくい
GST価格が高い→GST暴落

順に解説します。

GST価格が高い→新規ユーザが増えにくい

GST価格が高くなると、スニーカーのレベルアップに使ったGST価格が高くなっているので、スニーカー売り出し価格が上がります。

スニーカー価格が高すぎると、スニーカーが高すぎて新規ユーザーが参加しにくいという事がおこります。

新規ユーザーが増えないと、GSTを使ったアイテムのアップグレード需要が増えないのでGST価格が下がる方向になるわけです。

GST価格が高い→GST暴落

GST価格が高くなると、短期トレーダーに大量に買われ、GST高値時に大量の売り圧でGST価格が下がります。

Move to Eranゲームにも関わらず、GST自体は通貨なので、どこかの取引所に上場してしまうと短期売買が発生してしまいます。

実際に「Dune | @0xkartod_bounty / ORCA User Growth」を見ると、4月初旬からSolana ChainのDEX Orcaの取引量が増加していることが分かります。

といった感じで、GST価格が高いと既存ユーザーへのリスクが増えるので、STEPN運営は対策しました。

運営の対策は「Dynamic Minting(ダイナミックスミンティング)」です

ホワイトペーパー「Shoe-Minting Cost」から引用します。

If GST < $2, Minting cost is 200 (200 GST);
If $2 < GST < $3, Minting costs is 200 (160 GST & 40 GMT);
If $3 < GST < $4, Minting costs is 200 (120 GST & 80 GMT);
If $4 < GST < $8, Minting costs is 200 (100 GST & 100 GMT);
If $8 < GST < $10, Minting costs is 200 (80 GST & 120 GMT);
If GST > $10, Minting costs is 200 (40 GST＆160 GMT);
STEPN Whitepaper

上記の通りです。

要約すると、以下の通りです。

GST価格が低い：GST需要を増え、GMT需要を抑える
GST価格が高い：GST需要を抑え、GMT需要を増やす

狙いは、GST価格に応じてスニーカー価格を抑え、新規ユーザーにも入りやすいゲームにしているといった感じです。

実際にSolana側GSTが急激な高騰($9)したとき、上記のDynamic Mintingが導入されてGST価格は落ち着きました。

GSTチャートをどうぞ。

5/27追記：UST暴落と中国規制によるGST売り圧

GST(SOL)チャートを見ると、5月9日から$2.5程度まで下げ、さらにそこからもう一段$1.5程度まで下げています。

次の外部からの要因がありました。

UST暴落 → パニック売りの影響
中国規制 → STEPN 中国アカウントBANアナウンスによりGST売り、スニーカー売りで価格が暴落

「UST暴落→ パニック売りの影響」はこちらの記事「ステーブルコインの安全性を調査しました【Luna/UST暴落もわかりやすく解説】」で詳しく解説しています。興味があれば、どうぞ。

中国規制はLing.eth(@Lingethinvestor)さんのツイートを引用します。

#STEPN
昨日は早く寝たらまさかの緊急AMAがあり、その後24時に中国本土でのuserは7/15以降STEPNが出来なくなる発表があり、GST, GMTと靴の大幅な価格低下が起こっています😅
ちなみにもともと中国本土(香港、台湾除く)では仮想通貨禁止のためSTEPN appはダウンロードできないがVPN経由で行われていた https://t.co/dbcrZDJ8fN
— Ling.eth 🍌🧬⛩🥾 (@Lingethinvestor) May 26, 2022

#STEPN 昨日は早く寝たらまさかの緊急AMAがあり、その後24時に中国本土でのuserは7/15以降STEPNが出来なくなる発表があり、GST, GMTと靴の大幅な価格低下が起こっています😅ちなみにもともと中国本土(香港、台湾除く)では仮想通貨禁止のためSTEPN appはダウンロードできないがVPN経由で行われていた

一部の中国STEPNアカウントで、運動せずに複数の端末でMintしまくりスニーカー売却益を得ていたのですが、ここにきて中国当局からの規制に応じてSTEPN運営は中国STEPNのアカウントをBANするという事のようです。

中国当局は毎年のように仮想通貨を規制してて、イタチごっこなので気にしなくてもOKです。

そもそもGST価格の高騰はなぜ起きるのか？

僕の考えですが、以下の通りです。

「新規ユーザー＞累積既存ユーザー」 → 「GST需要が高い」で起きるはず。

新規ユーザはスニーカーを購入しSTEPNを始めます。効率的にGSTを稼ぐために、アイテムをアップグレード(=GST焼却)します。アップグレードがGSTの需要になります。

一方で、GST価格の下落は以下の通りです。

「新規ユーザー＜累積既存ユーザー」 → 「GST供給が高い」で起きるはず。

既存ユーザーがアイテムのアップグレードを終え、GSTからUSDCへのトレード(=売り圧)が強くなると、GST価格は下がる方向のはずです。

需要が強いときは価格が上がる傾向で、供給が強いときは下がる傾向という感じです。

この辺りは、僕の考えなので参考まで。

STEPNが実現したいビジョンと課題

僕はSTEPN運営のビジョンに共感しています。

STEPNは稼げる側面が大きいですが、STEPN運営がゲームを通して、何を解決し何を目指しているのかを共有させてください。

まずは「課題」についてオフィシャルブログ記事「We are building digital campfires, gather around!」から引用します。

Loneliness, especially after COVID, has become a full-blown epidemic, and it’s damaging our health. Scientists have found that social isolation is linked to higher risk of all-cause mortality, from heart disease to stroke, depression to suicide. In fact, heart failure patients who experienced significant loneliness were nearly 4x more likely to die, 68% more likely to be hospitalized, and 57% more likely to have emergency department visits.
stepnofficial.medium.com

特にCOVID後の孤独は、本格的な流行になり、私たちの健康を害しています。科学者たちは、社会的孤立が、心臓病から脳卒中、うつ病から自殺に至るまで、すべての原因による死亡のリスクが高いことに関連していることを発見しました。実際、重大な孤独を経験した心不全患者は、死亡する可能性がほぼ4倍、入院する可能性が68％、救急外来を受診する可能性が57％高くなりました。
stepnofficial.medium.com

上記の通り。

まとめると以下の通りです。

課題①：コロナ後の肥満 → 色んな疾患
課題②：コロナ後の孤独→不安やうつ病→自殺

順に解説します。

課題①：コロナ後の肥満 → 色んな疾患

オフィシャルブログ記事「STEPN’s Story of Success」から引用します。

Thus, not only is STEPN rewarding users financially, but it’s also providing an array of intangible rewards: people are losing weight and developing consistent exercise routines for the first time in their lives, they’re spending more time with their friends and family outdoors, and they’re getting happier and healthier with every step they take.
stepnofficial.medium.com

STEPNは金銭的な報酬だけでなく、人生初のダイエットや継続的な運動習慣の確立、友人や家族と屋外で過ごす時間の増加など、様々な無形の報酬をユーザーに提供しています。
stepnofficial.medium.com

今後、メタバースがますます普及していくのは間違いない未来ですが、健康な体が前提です。

共感です。

国内ではコロナでリモートワークが普及し運動しなくなった人は多いはず。健康な体を維持するためには、やっぱり「運動」することが一番ですよね。

課題②：コロナ後の孤独→不安やうつ病→自殺

こちらもオフィシャルブログ記事「We are building digital campfires, gather around!」から引用します。

We’re building a digital campfire for web3 exercisers across the world. We believe that community is the panacea to loneliness.
stepnofficial.medium.com

私たちは、世界中のWeb3エクササイザーのためのデジタルキャンプファイヤーを作っています。私たちは、コミュニティが孤独を癒す万能薬だと信じています。
stepnofficial.medium.com

上記の通りです。

デジタルキャンプファイヤーとは、経験を共有して話し合うことができるオンラインのマイクロコミュニティの事です。

SNSやYoutubeなどのWeb2世代のコミュニケーションツールは浅い関係で構築されていた傾向にあるそうです。

STEPNが目指すのは、孤独をなくすためのデジタルキャンプファイヤーを作ることです。いまいちまだピンと来ていない部分がありますが、STEPNの今後に期待しつつ、楽しみながら運動をつづけます。

という事で、今回は以上です。

STEPNのビジョン・魅力に触れ、Web3を体験したくなった方はこちらの「STEPN(ステップン)の始め方をわかりやすく解説【税金の対策もあり】」記事からどうぞ。

今回は、以上です。

参考文献のまとめです。

medium | Tokenomics at STEPN
medium | We are building digital campfires, gather around!
medium | STEPN’s Story of Success
techcrunch | ‘Move-to-earn’ Solana app StepN is latest crypto gaming craze